永代使用料ってなに?どのくらいかかるの?

お墓を建てる際に耳にする「永代使用料」という言葉。初めてお墓を考える人にとっては、少しわかりづらい言葉かもしれません。この記事では、永代使用料の意味や費用相場について、わかりやすく解説します。


永代使用料とは?

永代使用料とは、お墓を建てるために墓地の土地を“永代にわたって使用する権利”を得るための費用のことです。勘違いされやすいのですが、この料金を支払っても土地の所有権を得られるわけではありません。あくまで「使用権」であり、墓地を管理する寺院や霊園からその区画を借りて使う、という形になります。

また、「永代」といっても、墓地の管理者が続く限り使用できるという意味であり、無条件に永遠に保証されるものではない点にも注意が必要です。無縁仏になるリスクや、継承者不在の場合には、一定の期間後に改葬や合祀(ごうし)されることもあります。


永代使用料の相場は?

永代使用料の金額は、墓地の立地や広さ、運営母体(公営・民営・寺院墓地など)によって大きく異なります。以下に、おおまかな相場をご紹介します。

■ 都市部の公営霊園

1平方メートルあたり20万〜80万円程度

■ 民間霊園

1平方メートルあたり30万〜100万円程度

■ 寺院墓地

場所や宗派により変動が大きく、50万〜200万円程度の場合も

例えば、東京都内の人気エリアで1.5平方メートルの墓所を希望する場合、永代使用料だけで100万円を超えることも珍しくありません。一方、地方の公営霊園では同じ広さでも30万円程度で利用できるケースもあります。


永代供養と混同しないように注意

「永代使用料」と似た言葉に「永代供養料」がありますが、意味はまったく異なります。永代供養料は、お墓の管理や供養を遺族に代わって霊園や寺院が行ってくれるサービスの費用です。継承者がいない方や子どもに負担をかけたくない方が選ぶケースが増えています。

永代使用料は“土地を借りる費用”永代供養料は“供養の代行費用”と考えると理解しやすいでしょう。


後悔しないための選び方

お墓は一度購入すれば長く使うものです。永代使用料は単なる費用ではなく、その土地で安心して故人を供養していくための大切な要素。事前に複数の墓地を見学し、立地アクセス管理体制なども確認した上で、納得できる選択をしましょう。

永代使用料の内訳や支払い条件は霊園ごとに異なりますので、契約前にはしっかりと説明を受け、不明点を解消しておくことが大切です。